リフォーム会社の選び方を解説|失敗を防ぐ6つの基準と注意点

リフォーム会社の選び方 不動産

国民生活センターの調べによると、PIO-NET(全国消費生活情報ネットワークシステム)に寄せられた悪質なリフォームへの相談は、年間1万件近くにのぼることがわかりました

▼訪問販売によるリフォーム工事

年度2022202320242025
相談件数(件)10,09911,8789,820679(前年同期 1,313)

▼点検商法(家の点検を口実に不安をあおる悪質商法)

年度2022202320242025
相談件数(件)8,16612,55019,2152,002(前年同期 1,771)

※各データの出所:独立行政法人国民生活センター「訪問販売によるリフォーム工事・点検商法」

また、消費者庁からも悪質なリフォーム会社に対する注意喚起がなされています。

※画像出所:消費者庁「悪質なリフォーム事業者にご注意ください!!」

リフォーム産業新聞社によると、全国のリフォーム事業者数は9万5千社にものぼるため、一般の方が予備知識なく自分に合ったリフォーム会社を選ぶのは難しいでしょう。

※参照:株式会社リフォーム産業新聞社「住宅リフォーム市場データブック2026」

本記事ではリフォームにおける大きな損失を防ぐため、リフォーム会社の選び方に関する以下の内容について解説します

・リフォーム会社の種類と特徴
・リフォーム会社選びの6つのポイント
・リフォーム会社の探し方3選
・リフォーム会社選びでよくある失敗例

目的別に解説|リフォーム会社の種類と特徴

リフォーム会社の種類と特徴

リフォーム会社は大きく分けると以下の6種類があり、それぞれ得意なジャンルが異なります。

リフォーム会社の種類おすすめな人
ハウスメーカー大規模改修や安心感を重視している
リフォーム専門会社専門性や提案力を重視している
設計事務所デザイン性を重視している
工務店地域密着の対応とコストを重視している
ホームセンター・家電量販店特定箇所の交換や手軽さを重視している
専門工事店特定工事への専門性とコストを重視している

各リフォーム会社の特徴について、詳しく解説します。

ハウスメーカー:大規模改修や安心感に強み

メリットデメリット
・大規模リフォームが得意
・大手の安心感
・リフォーム代が高くなりやすい

家全体の建て替えに近いリフォームや、構造に関わる増改築を考えているならハウスメーカーがおすすめです。品質管理体制や保証体制が組織として確立されているため、安心してリフォームを任せやすいのがメリットです。

特に自宅を建てたハウスメーカーへリフォームを依頼する場合、新築時の図面や部材データを自社で保有しているため、スムーズに改修が進みます。二世帯住宅への変更や耐震性・断熱性を高める工事など、高度な技術が必要な場面でも質の高い仕上がりを期待できます。

ただし、多額の広告費やモデルハウスの運営費などがかかっているため、他の種類のリフォーム会社に比べると工事費用が高くなりやすいのがデメリットです。

「多少費用がかかっても安心を買いたい」という方におすすめです。

リフォーム専門会社:専門性や提案力が高い

メリットデメリット
・専門性の高いアドバイスを受けられる
・高品質な仕上がりを期待できる
・専門外のジャンルの工事を依頼できない可能性がある
・仕事の質にばらつきがある

専門家の提案を受けながら、工事を進めたい場合はリフォーム専門会社に相談しましょう。

リフォーム専門会社は、家の新築ではなくリフォーム工事を専門におこなう会社を指します。水回りや内装・外壁など特定の分野に特化した会社から大規模なリノベーション工事が得意な会社まで、様々な専門会社が存在します。

リフォームに特化している分、専門性・納得性の高い提案や高品質な仕上がりを期待できるのがメリットです。

一方で、得意ジャンルや仕事の質はリフォーム専門会社ごとにばらつきがあります。「リフォームの専門性が自分とマッチしているか」「信頼できる会社か」など、公式HPやSNSで事前に会社情報をチェックしましょう。

設計事務所:自分好みのデザインに仕上げられる

メリットデメリット
・自分好みのデザインにできる
・設計者が工事を監理してくれる
・設計料が追加でかかる

「カフェのような空間にしたい」「オリジナルの間取りやデザインに変更したい」といった要望があるなら設計事務所がおすすめです。

設計事務所や社内に建築家がいるリフォーム会社に仕事を依頼すれば、単に設備を新しくするだけでなく「自分だけの家づくり」を提案してもらえます。設計と施工が分かれている場合、設計者が第三者の立場(工事監理)として、図面通りに工事が行われているかチェックします。

ただし、工事費とは別に総額の10〜20%程度の設計料がかかることが多いため、予算に幅を持たせてリフォームを依頼しましょう。

工務店:地域密着の対応とコスパの良さが魅力

メリットデメリット
・工事費を抑えやすい
・職人への要望を直接伝えやすい
・仕事の質にばらつきがある

予算を抑えつつ距離感の近い対応を求めるなら、地域密着型の工務店を選択しましょう。

工務店は大掛かりな広告を出さない分、工事費用が割安になる傾向にあります。間に複数社を挟むことなく現場に要望を伝えられることも多いため、自分の認識と仕上がりにズレが生じにくいのも特徴です。

一方で、得意分野や工事の仕上がりは工務店ごとに大きな違いがあります。公式HPなどで過去の施工事例をよく確認し、自分好みの会社か判断しましょう。

ホームセンター・家電量販店:特定箇所の交換や手軽さがメリット

メリットデメリット
・設備の現物を見られる
・金額を確認しやすい
・窓口となるのはリフォーム現場のスタッフではない
・現場への伝達ミスの可能性がある

トイレ・洗面台・コンロの交換・新調など、設備単体に関する要望はホームセンターや家電量販店のリフォームコーナーに相談するのもおすすめです。

日常の買い物のついでに、設備に関する相談や展示されている実物の見学・操作などができます。工事費込みのパック料金になっていることも多く、合計費用を簡単に確認できるのもメリットです。

注意したいのが、実際に工事を行うのは窓口の店舗ではなく、提携しているリフォーム会社である点です。窓口となった担当者が仕事に不慣れだと、現場への伝達ミスが起きる可能性があります。

窓口の担当者に不安がある場合は、認識にズレがないか念入りに確認するか、経験豊富なスタッフへの変更を依頼しましょう。

専門工事店:外壁や設備など特定工事を依頼するのにおすすめ

メリットデメリット
・専門性が高い
・中間マージンが発生しにくい
・大規模な工事には向いていない

外壁塗装や屋根の張り替えなど、工事の内容がピンポイントな場合は、専門工事店に依頼するのもおすすめです。

塗装専門店や水道工事店などは、自社の職人が直接工事を行うことが多いため、余計な中間マージンがかかりません。特定の作業を専門に行うため、職人の知識や技術力は高い傾向にあります。

リフォーム内容がピンポイントである場合は、総合的なリフォーム会社よりも専門工事店に直接依頼することで、高品質な工事を安く実現できます。

リフォームでの失敗を防ぐには?会社選びにおける6つのポイント

リフォーム会社選びのポイント6選

リフォーム会社選びをする際は、以下6つのポイントを押さえることで、大きな失敗をしにくくなります。

  • ポイント①類似リフォームの施工実績は豊富か
  • ポイント②自宅から近く、緊急時に駆けつけられる距離か
  • ポイント③住宅リフォーム事業者団体に加盟しているか
  • ポイント④見積書の内訳が詳細か
  • ポイント⑤担当者はデメリットやリスクも説明してくれるか
  • ポイント⑥実際の利用者の口コミ・評判は良好か

ポイント①類似リフォームの施工実績は豊富か

リフォーム会社選びで、まず確認すべきなのは「自分が希望している工事を得意としているか」という点です。

リフォーム会社といっても、内装デザインが得意な会社もあれば、外壁塗装や水回り設備が得意な会社もあります。リフォーム会社の公式HPやSNSで施工事例を見ることで、会社の得意ジャンルと自分のリフォーム目的が合致しているかを確認できます。

たとえば、マンションのリフォームを希望しているなら、戸建てではなくマンションでの施工実績が豊富にあるかを確認しましょう。希望するリフォームの施工実績が多ければ、予期せぬトラブルへの対応力も期待でき、安心して工事を任せられます。

ポイント②自宅から近く、緊急時に駆けつけられる距離か

リフォーム会社は、自宅から車で30分〜1時間圏内にある会社を選ぶのがおすすめです。リフォーム会社が自宅から近いメリットは以下のとおりです。

・現地調査や打ち合わせを何度もしやすい
・工事中のトラブルへの迅速な対応を期待できる
・リフォーム後の「お湯が出ない」「水漏れ」などの不具合に駆けつけてもらいやすい

リフォーム会社との物理的な距離が近いことで、リフォーム工事全体への安心感が増します。会社の規模や知名度だけでなく、物理的な距離も選定基準に入れましょう。

ポイント③住宅リフォーム事業者団体に加盟しているか

信頼できるリフォーム会社を見分ける基準として、国土交通省によって創設された住宅リフォーム事業者団体に加盟しているかを確認しましょう。

※住宅リフォーム事業者団体とは:消費者が安心してリフォームを依頼できるようにするため、一定基準をクリアして国土交通省に登録された事業者団体のことです。

※参照:国土交通省 住宅リフォーム事業者団体登録制度

工費が500万円未満の小規模なリフォーム工事は、行政の許可がなくても請け負えることがあります。そのため、技術や経営基盤が未熟な会社・個人でも参入しやすいのがリフォーム業界の現状です。

一方で、住宅リフォーム事業者団体に加盟している会社や、自主的に建設業許可を取得している会社は、一定の資産要件や技術審査をクリアしています。プロとしての「身元保証」がある状態なので、加盟会社にリフォームを依頼すればトラブルに巻き込まれるリスクを減らせます。

ポイント④見積書の内訳が詳細か

見積書をもらった際「工事一式〇〇万円」といった、大雑把な記載しかないリフォーム会社との契約は避けましょう。2020年の民法改正で「契約不適合責任」というルールが適用され、契約書類の記載内容が大きな意味を持つようになったからです。

※契約不適合責任とは:契約書の内容と違うものを納品した場合、売主には買主からの修正・代金減額の要望に応じる責任が生じるという法的なルールです。

参照:国土交通省「住宅業界に関連する 民法改正の主要ポイント」

見積もりや契約書類の記載が「一式」だと、イメージと違う材料だったとしても契約違反とはいえず、トラブルの原因になる恐れがあります。自身を守るためにも、使用する部材の品番・単価・数量が詳細に書かれた見積書の作成を依頼しましょう。

ポイント⑤担当者はデメリットやリスクも説明してくれるか

リフォーム会社の担当者が信頼できるか判断するために、工事のデメリットを正直に話してくれるかも確認しましょう。

解体してみないと分からない内部の腐食や、構造上どうしても抜けない柱など、リフォームにはリスクや制約がつきものです。そのため、契約を取るために「何でもできます」「絶対に大丈夫です」と都合の良い言葉ばかりを並べる担当者と契約するのは危険です。

一方で「この壁を抜くと部屋は広くなりますが耐震性は少し下がります」といったデメリットの説明もあれば、リフォームの要否を正確に判断できます。

ポイント⑥実際の利用者の口コミ・評判

公式HPのお客様の声だけでなく、Googleマップ・口コミサイト・SNSなどでもリフォーム会社の評判をチェックするのがおすすめです。口コミや評判の確認することには、以下のメリットがあります。

・リフォーム会社にとって都合の悪い事実も確認できる
・公式HPではわかりにくい担当者の人柄を知れる
・会社全体ではなく店舗ごとの評価がわかる

特に注目すべきなのは「何か問題が起きた時の対応」です。「ミスやトラブルがあった時に誠実に対応していたか」といった口コミを重点的にチェックしましょう。

リフォーム会社はどう探せばよい?おすすめの探し方3選

リフォーム会社の探し方3選

自分に合ったリフォーム会社を探すには、以下3つの方法がおすすめです。

  • 探し方①インターネット検索
  • 探し方②一括見積もりサイト
  • 探し方③知人・親戚からの紹介

探し方①インターネット検索

GoogleやMicrosoft Bingなど、検索エンジンを中心にリフォーム会社を探す方法です。具体的には「(お住まいの地域名)+(リフォーム箇所)」と入力し、リフォーム会社を検索してみましょう。

例)「横浜市 キッチン リフォーム」

インターネット検索のメリットは、地域のリフォーム会社の公式HPを確認できる点です。施工ブログなどが頻繁に更新されていれば、現在の稼働状況や得意な工事を把握できます。

加えて、国土交通省の「建設業者・宅建業者等企業情報検索システム」や「ネガティブ情報等検索サイト」を使って、リフォーム会社の詳細について調べるのもおすすめです。

※画像出所:国土交通省 建設業者・宅建業者等企業情報検索システム「システムのご利用方法」

※画像出所:国土交通省 ネガティブ情報等検索サイト「検索の使い方」

「建設業許可を何回更新しているか」「過去に行政処分をうけたことがあるか」などがわかるので、より安全にリフォーム会社を選定できます。

探し方②一括見積もりサイト

効率よくリフォーム会社を探したい方は、リフォームの一括見積もりサイトを利用するのがおすすめです。希望する工事内容とエリアを入力するだけで、条件に合うリフォーム会社を複数ピックアップできます

大手の一括見積もりサイトでは、運営側が加盟会社に対して独自の審査を行っているため、悪徳リフォーム会社と契約するリスクを抑えられます。一度情報を入力すれば複数社に見積もり依頼が届くため、何度も同じ説明をする必要もありません。

おすすめの一括見積もりサイトを以下にまとめました。

おすすめの一括見積もりサイト特徴
リショップナビ・全国約4,000社の加盟会社の中から最大5社を紹介
・契約したリフォーム会社が倒産した場合、前払金の返還や代替リフォーム会社を紹介
ホームプロ・厳しい加盟審査をクリアした全国1,100社の中からリフォーム会社を選べる
・リフォーム会社への施主の口コミを事前チェック可能
タウンライフリフォーム・全国670社以上の中から自分に合ったリフォーム会社を選べる
・見積もりだけでなくリフォームプランの提案依頼も可能

探し方③知人・親戚からの紹介

実際にリフォームをした知人や親戚からの紹介であれば、実体験を踏まえたうえでリフォーム会社を選定できます。

知人の家に訪問することで、リフォームの仕上がりや品質を実際に確認しやすいのもメリットです。知人が間に入ることによって、リフォーム会社とのコミュケーションも円滑に進められます。

ただし、知人が実施したリフォームと自分が希望しているリフォームが一致しているとは限りません。知人の紹介だからといって安易に契約するのではなく、リフォーム会社の施工実績などを確認するようにしましょう。

リフォーム会社選びでよくある3つの失敗例と対策

リフォーム会社選びでよくある失敗

リフォーム会社選びの際に起こりやすい失敗としては、以下の3つが挙げられます。

  • 失敗例①安さだけで選んでしまい低品質な仕上がりに
  • 失敗例②知人の紹介だからと遠慮して断れずに後悔
  • 失敗例③訪問営業やキャンペーンで契約を急かされ失敗

各失敗例の詳細とその対策について解説します。

失敗①安さだけで選んでしまい低品質な仕上がりに

リフォームでよくある失敗は、見積もりの安さだけで施工会社を選んでしまうことです。相場より極端にリフォーム費用が安い場合、以下のような背景が想定されます。

・本来必要な下地処理の工程を省いている
・経験の浅い職人ばかりが派遣される
・低品質な材料ばかり使用している

最悪の場合、工事が始まってから「ここも直さないといけない」と追加費用を請求されることもあります。リフォーム費用が安いに越したことはありませんが、安さの理由やリスクを確認し、許容できる場合のみ契約手続きを進めましょう。

失敗例②知人の紹介だからと遠慮して断れずに後悔

知人の紹介や親戚の会社にリフォームを依頼すると、関係性に気を遣って細かい確認ができず、失敗してしまうケースがあります。

例えば、リフォームの要望を細かく伝えたり、見積書や契約書の内容に対する不満を伝えたりすることを遠慮してしまいがちです。その結果、完成後に「思っていた仕上がりと違う」と感じても言い出せず、後悔してしまうことがあります。

知人の紹介であっても、リフォーム内容に関する打ち合わせや見積もりの内訳の確認などは、紹介以外のリフォーム会社と同様に納得できるまで行いましょう。

失敗例③訪問営業やキャンペーンで契約を急かされ失敗

「近くで工事をしているので挨拶に来ました」「今ならモニター価格で工事できます」といった訪問営業には注意が必要です。訪問営業を行うリフォーム会社の中には、悪質な会社や営業マンが紛れ込んでいるからです。

悪質なリフォーム会社には、以下のような特徴があります。

・「今すぐ契約しないと損をする」など契約を急かす
・「屋根が壊れていて危険」など、必要以上に不安を煽る
・質問に対して曖昧な回答しかしない
・ホームページが存在しなかったり、口コミや評判が悪い

悪質なリフォーム会社に仕事を依頼すると、手抜き工事や高額な追加費用の発生といったリスクが生じます。

リフォームは決して安い買い物ではないため、その場で即決するのは基本的に避けるのが無難です。後からリフォーム会社の施工実績について調べるなど、自分自身が冷静になれるタイミングで契約するかの判断をしましょう。

まとめ

まとめ

本記事では、リフォーム会社の選び方に関する以下のポイントについて解説しました。

  • 安心感重視ならハウスメーカー・コスト重視なら工務店など、自分の目的に合わせて依頼先を決める
  • 似た条件の施工実績があるか、リフォーム事業者団体登録があるかを事前に確認する
  • 金額だけでなく担当者の対応(リスク説明など)を比較する
  • 知人の紹介でも安易に契約を決めない

リフォーム会社選びによって、リフォームの成否が決まるといっても過言ではありません。「考えるのが面倒だから」と安易に契約を決めず、今回紹介したポイントを参考にリフォーム会社を選びましょう。

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